リニューアルオープン記念展 ブルターニュの光と風 画家が憧れたフランスの異郷

期間令和6年3月1日(金)~4月7日(日) 会期中無休
開館時間午前9時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
観覧料一般・大学生1,200(1,000)円、小・中・高生600(400)円

※( )内は前売または20名以上の団体料金。前売券は豊橋市役所じょうほうひろば、科学教育センター、チケットぴあ、セブンイレブンで令和6年2月29日(木)まで販売(Pコード:686-790)
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方と引率者は無料(ミライロIDが利用できます)。
※「ほの国こどもパスポート」をお持ちの小・中学生(東三河地域在住または在学者)は無料。
※豊橋市在住の70歳以上の方は割引料金(600円)。

主催:豊橋市美術博物館、中日新聞社
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
企画協力:ホワイトインターナショナル


 ブルターニュ地方は、フランス北西部の海に突き出た半島にあります。このたび同地西端にあるカンペール美術館から、ブルターニュの風土や人々を描いた絵画がやってきます。本展の見所の一つは、作品を通してその豊かな自然や独自の文化に触れられるところです。

 中世のころ、ブリテン島(イギリス)から同地に移住したケルト系のブリトン人が、独立した国を作りました。彼らはフランス王国に編入された後も、古来の伝統を守り続けました。19世紀から20世紀にかけて鉄道網が発達すると、遠方への関心が高まります。ブルターニュには起伏に富んだ海岸や荒地が広がっており、独特の風習を守りながら、慎ましく暮らす住民がいました。近代化の進んだパリとは異なる情景に魅了された多くの画家たちが、ブルターニュに集まりました。

テオドール・ギュダン《ベル=イル沿岸の暴風雨》1851年

テオドール・ギュダン《ベル=イル沿岸の暴風雨》1851年

アレクサンドル・セジェ《プルケルムール渓谷、アレー山地》1883年頃

 いずれもパリ生まれの画家で、テオドール・ギュダンはフランス語で「美しい島」を意味するベル=イルを訪れ、波が打ち寄せる沿岸を迫力たっぷりに描いています。また、アレクサンドル・セジェは岩だらけの荒野を画題に選んでいます。

 ブルターニュでは、各地域でそれぞれ特色のある民族衣装を身にまといます。コワフという頭巾もその一つで、ピエール・ド・ブレはコック帽のようなコワフを被った女性を描いています。

ピエール・ド・ブレ《ブルターニュの女性》1940年
フェルナン・ル・グー=ジェラール《カンペールのテール=オ=デュック広場》1910年

 同地はポール・ゴーギャンらがポン=タヴァン派を形成した近代美術史上、重要な地です。本展では同グループのみならず、大画面の迫力あるサロン(政府による展覧会)出品作や、バンド・ノワール(黒い一団)による黒を基調とする作品などが展示され、様々な絵画表現に触れることができます。
 フランスでも辺境とされる地域の絵画を観る、またとない機会です。リニューアルを経てきれいになった展示室で、見所たっぷりのこの展覧会をぜひご鑑賞ください。

ポール・セリュジエ《さようなら、ゴーギャン》1906年
シャルル・コッテ《嵐から逃げる漁師たち》1903年頃
マクシミリアン・リュス《岩の多い海岸》1893年

作品はすべてカンペール美術館蔵 Collection du musée des beaux-arts de Quimper

チラシのダウンロード

チラシ掲載の図版もご覧ください。(PDF:483KB)

カンペール美術館について

ブルターニュ地方のカンペール市に1872年開館した歴史ある美術館。ルネサンスからロココ時代にいたる古典的な絵画に加え、ブルターニュを主題にした絵画が充実している。

©musée des beaux-arts de Quimper

関連イベント

◇ 記念講演会「ブルターニュの光と風」

日時:令和6年3月3日(日)午後2時~3時30分
講師:千足伸行氏(本展監修者、成城大学名誉教授、広島県立美術館館長)
会場:講義室(聴講無料)
定員:80名(当日先着順)

◇ ワークショップ「水彩画にチャレンジ!~ブルターニュの風景を描こう~」

日時:令和6年3月10日(日)午後1時30分~3時30分
講師:内田新哉氏(イラストレーター)
対象:小学生以上(小学4年生以下は保護者同伴)
会場:講義室
定員:20名
参加費:500円(申込み:令和6年2月13日(火)から電話受付:受付終了しました)

◇ ミュージアムコンサート

アンサンブル クレール(女声合唱)

日時:令和6年3月20日(水・祝)午後3時~3時30分
会場:玄関ホール
参加費:無料(申込不要)

豊橋交響楽団

日時:令和6年4月6日(土)午後1時~2時
会場:北庭エリア(雨天時は玄関ホール)
参加費:無料(申込不要)

◇ 当館学芸員による展示解説

日時:令和6年3月7日(木)、令和6年3月31日(日)いずれも午後2時から
会場:展示室
参加費:無料(要観覧料、申込不要)

◇ びはく講座「ブルターニュの文化と美術」

日時:令和6年3月16日(土)午後2時~3時
講師:当館学芸員
会場:講義室 定員:50名
参加費:資料代100円(申込み:当館サイトまたは電話受付)

◇ コラボメニュー「ジャガイモのガレット」など

場所:ネオこすたりか ミュージアムカフェ
電話番号:0532-56-0556(カフェ直通電話)

この記事は 2024年02月22日に更新されました。

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