陶磁器資料

朝鮮・中国の陶磁器や、江戸から明治の京焼などからなる司コレクションを紹介。.

司コレクション

司コレクション司コレクションは豊橋出身で元丸善相談役の故司忠氏の寄贈による陶磁器・絵画のコレクションです。司氏は絵画・陶磁器・デザインなどに造詣が深く、丸善名古屋支店長をつとめた折には地元作家を中心に絵画展の企画を行っています。また国立西洋美術館・東京国立近代美術館の評議員をつとめるほか、松方コレクションのフランスからの返還に尽力するなど美術界に多くの貢献をしました。 昭和48年には司氏からの寄附をもとに市立図書館に「司文庫」が開設され、54年には父子二代にわたって収集された陶磁器943点が豊橋市美術博物館に寄贈されました。現在はその後の寄贈分とあわせて陶磁器954点、絵画46点を「司コレクション」として収蔵しております。 ここでは陶磁器資料を中心にご紹介いたします。

 陶磁器コレクションの構成

中国・朝鮮の陶磁

越州窯の《唐三彩馬・青磁雲文香炉》や龍泉窯の《青磁桔梗口双耳花生》あるいは《茶茉扁菰蘆瓶》などがあります。コレクション全体のなかでは量的に少ないものの、青磁の優品が目をひきます。

永楽三代を中心とする京焼

名工とうたわれた永楽保全(11代)は西村善五郎の養子として西村家を継ぎ、色絵・染付・金襴手・青磁から中国・朝鮮・安南・交趾などの写しものまで幅広く手がけました。 その長男で金襴手・古赤絵・仁清・交趾・青磁の風に長じた永楽和全(12代)、京都の漆工佐野長寛の次男で保全の養子となり、和全(13代)のものが充実しています。また、ほかに和気亀亭・高橋道八・清水六兵衛などの京焼があり、コレクションの中核を成しています。

九州から関東各地にかけてのやきもの

江戸時代には肥前・京都・瀬戸が窯業の中心でしたが、それらの影響を受けて日本各地でやきものが生産されるようになりました。コレクションには50ヶ所におよぶ窯で焼かれた作品があり、豊富な種類をみることができます。また、須恵器からの伝統を受け継いだ備前焼の優品もあります。

近現代の陶芸

北大路魯山人《志野芦絵四方平鉢》、富本憲吉《染付鉢》、永楽善五郎《紫交趾雲鉢》、六代清水六兵衛《三彩藍鶴首花瓶》、井上治男《京焼雲海花瓶》、森野嘉光《青磁花瓶》など近現代の陶芸家による大作がそろい、岩田藤七によるガラス大鉢など陶磁器以外の工芸作品も含まれています。
販売のお知らせ 「司コレクション」1500円 司忠氏より寄贈された江戸期~現代の陶磁器や絵画作品を紹介

この記事は 2014年01月31日に更新されました。

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