豊橋市文化財センターでは、吉田城址の保存と活用に向けた取り組みを進めています。今回、東海地方で屈指の城郭であった本来の姿を広く知っていただくため、吉田城の復元鳥瞰図(上空から見下ろした構図のイラスト)を作成しました。
この鳥瞰図は、江戸時代の1600年代後半の吉田城とその周辺を想定し、城郭の鳥瞰図作成の第一人者である香川元太郎(かがわ げんたろう)さんにお願いしました。
美術博物館にて3月3日(水)より3月21日(日)の期間に、復元鳥瞰図の原画や拡大した横断幕、吉田城址の発掘調査出土品を公開します。ぜひご来場ください。
※美術博物館は9時~17時開館、月曜休館。
●復元鳥瞰図のポイント
①失われた吉田城の威容を復元!
江戸時代の吉田城は、83万7千㎡もの広大な敷地に、数々の櫓(やぐら)や御殿が立ち並ぶ壮麗な城郭でした。今回の鳥瞰図作成では、惣堀(そうぼり)が水堀となった承応3年(1654)から、宝永4年(1707)の大地震により本丸御殿が倒壊するまでの期間を想定しました。なお、作成にあたっては、香川さんと学芸員による現地の見学や、絵図や発掘調査成果などの資料考証を行いました。
②活き活きとよみがえる、吉田城と城下町
吉田城とその城下町である東海道の吉田宿や湊町(吉田湊)も緻密に再現しました。江戸時代(17世紀後半頃)の吉田城や周辺のにぎわいを感じていただけると思います。