緑釉陶器と灰釉陶器

  • 時 代:平安時代(約1150~900年前)
  • 種 別:考古資料-陶器(碗類、皿類、壺類、仏教用具、瓦など)
  • 所 蔵:豊橋市美術博物館

  • 緑釉陶器

    緑釉陶器

  • 灰釉陶器

    灰釉陶器

解説

灰釉陶器は藁(わら)などの植物の灰を原料にした釉薬を掛けた焼き物で、碗・深碗・稜碗などの碗類、皿・段皿・稜皿などの皿類、短頸壺・長頸壺・小瓶・手付瓶などの壺類などの日常使われる食器類が主に作られました。また、少量ですが、飲食器、鉄鉢、香炉などの寺で使われた仏教用具や瓦も生産されています。灰釉陶器は9世紀前半(815年)ごろに尾張猿投窯(さなげよう)で開発された新しい生産技術で、窯跡は愛知県・岐阜県・静岡県に集中しています。 緑釉陶器は鉛が入った釉薬を使用したもので、全体が黄緑色をした陶器です。二川古窯址群では碗・稜碗、皿・段皿・稜皿、蓋、鉄鉢・香炉などがごく少量生産されていました。これらは日常の食器ではなく、祭祀儀礼に使われたものと考えられています。

この記事は 2024年02月08日に更新されました。

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