馬越長火塚古墳出土品
- 【国指定重要文化財】(平成24年9月6日指定)
- 時 代:古墳時代後期(約1,400年前)
- 種 別:考古資料-金銅装馬具、玉類、鉄鏃、須恵器ほか
- 所 蔵:豊橋市美術博物館
解説
馬越長火塚古墳では、過去の発掘調査により石室から、金銅装馬具、鉄鏃、玉類など多くの副葬品が、石室の入り口にあたる前庭部では、墓前祭祀のための須恵器類がそれぞれ出土しています。 金銅装馬具とは、鉄の地板に金銅板で装飾した馬具で、馬越長火塚古墳出土の馬具は、棘葉形杏葉(きょくようがたぎょうよう)、辻金具、鞍金具、半球形飾金具などで構成されており、過度なまでの装飾性が当時の時代性をよくあらわしています。 また、これらの金属製品は、時間的な経過とともに劣化が進んでいましたが、修復と保存処理によってかつての輝きを取り戻しました。 なお、馬越長火塚古墳の出土品は、東海地方を代表する後期古墳の出土品として高い評価を受け、平成24年9月6日付けで国指定重要文化財に指定されました。あわせて、馬越長火塚古墳群(馬越長火塚古墳・大塚南古墳・口開塚南古墳)は、東海地方の古墳時代後期から終末期にかけて、3世代にわたる首長墓系譜の変遷を追うことができる事例として重要であるため、平成28年3月1日付けで国史跡に指定されました。この記事は 2024年02月08日に更新されました。