水越武写真展~大地への想い~

ルウェンゾリ山、ウガンダ、2006年

ルウェンゾリ山、ウガンダ、2006年

1938年に豊橋市に生まれた水越武は、「生態系からみた地球」をテーマに、日本列島はじめ世界各地の山々、森林、そこに生息する動植物など、壮大な自然の営みを撮りつづけてきた写真家として知られています。1999年には写真集『森林列島』によって第18回土門拳賞を受賞し、日本を代表する写真家として脚光を浴びました。本展は水越の原点である穂高、ヒマラヤのモノクローム作品をはじめ、多彩な生態系の様相をとらえたカラー作品まで、約40年に及ぶ活動のなかから200点の代表作を厳選し一堂に展観するものです。生命の多様性とその美しさを謳いあげた作品群は、観る者に深い感動を与えるばかりでなく、地球規模ですすむ自然破壊に警鐘を鳴らし、私たちの住む奇跡の星<地球>の環境を再考する契機となることでしょう。

雨期のアマゾン河源流、エクアドル、1996年

雨期のアマゾン河源流、エクアドル、1996年

2006年6月17日(土)~7月16日(日) 
午前9時~午後5時(月曜日休館)
主催/豊橋市美術博物館・中日新聞社
協賛/株式会社ニコン、ニコンカメラ販売株式会社、日本製紙株式会社、富士写真フィルム株式会社、富士フイルムイメージング株式会社
協力/株式会社アイデム、岩波書店、セーレン株式会社
企画/クレヴィス

 

間欠泉 イエローストーン国立公園 アメリカ 1973年

間欠泉
イエローストーン国立公園
アメリカ 1973年

入場料/一般800円(600円) 児童・生徒400円(300円)
*()内20人以上の団体料金
*「豊橋市敬老バッジ」「シルバー優待カード」「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」のいずれかをお持ちの方は入場料が無料となります
*「いきいきパスポート」で市内小中学生は土日祝に限り無料で入場できます

展示構成

1)奇跡の星・地球

ヒマラヤ(パキスタン、ネパール、ブータン、中国)
熱帯雨林(ボルネオ、アマゾン、コスタリカ、ウガンダ、コンゴ)、他

  • 日の出、カラコルム、パキスタン 1979年

    日の出、カラコルム、パキスタン 1979年

  • ラフレシア・プリセイ、ボルネオ 1994年

    ラフレシア・プリセイ、ボルネオ 1994年

2)水の回廊・日本列島

北アルプス、南アルプス、富士山、立山、大雪山、八甲田山、屋久島、知床、八ヶ岳、尾瀬ケ原、阿寒、黒部渓谷、対馬、熊野灘、オホーツク、沖縄、八重山諸島、他

  • オオワシ、知床、2003年

    オオワシ、知床、2003年

  • ウスコモンサンゴ、白保、沖縄 1997年

    ウスコモンサンゴ、白保、沖縄 1997年

3)天空のかおり・山岳

穂高、ヒマラヤ

  • バルトロ氷河、パキスタン、1979年

    バルトロ氷河、パキスタン、1979年

  • 結氷、穂高、北アルプス 1967年

    結氷、穂高、北アルプス 1967年

水越武略歴

1938年、愛知県豊橋市に生まれる。中学時代から本格的に登山に取り組み、高校3年のときに登山種目で国体に出場。1958年、東京農業大学林学科中退、京都の映画製作所で撮影助手を務める。京都の古書店で山岳写真家・田淵行男の写真集『高山蝶』と出会って写真家を志し、1965年より田淵氏に師事。1971年、個展「穂高」を契機に独立。以後、フリーランスの写真家として日本アルプス、ヒマラヤの山岳、日本の原生林などを撮影。1979年5月から4ケ月間、カラコルム五大氷河学術踏査隊に参加、シア・カンリ(標高7,422m)の登頂に成功。生態系の視点から、日本列島のみならず、世界の高峰、北米の森林、アフリカ、中南米、ボルネオの熱帯雨林などを取材。1980年、フランス国立図書館がヒマラヤの作品を収蔵。1991年には写真集『日本の原生林』で平成3年度日本写真協会年度賞受賞、1994年には写真集『HIMALAYA』及び「ボルネオ」(『クォーク』誌掲載)で講談社出版文化賞を受賞。1999年、写真集『森林列島』により第18回土門拳賞を受賞。現在、北海道在住。

この記事は 2014年02月20日に更新されました。

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