「岸田劉生展ー実在の神秘、その謎を追う」を開催します

最終更新日2018年07月04日

 

 日本の近代美術史に大きな足跡を残した岸田劉生(1891-1929)。その生涯は38年と短いものでしたが、西洋美術と東洋美術の相克という宿命的な課題に果敢に立ち向かい、異端視されながらも同時代の画家たちに強い影響を及ぼすなど、傑出した存在として知られています。

  当初はゴッホやセザンヌなどポスト印象派風の鮮烈な表現で注目されますが、やがてデューラーやファン・エイクなど、北方ルネサンスに目を向け、時代に逆行するとの批判を浴びながらも、1915年には同志たちとともに草土社を結成し、他の追随を許さない神秘性をはらんだ写実表現を追究します。さらに長女をモデルにした麗子像への取り組みによって写実を超えた独自のスタイルを確立。1920年代には中国の宋元画の写実性に新たな境地を見出したほか、肉筆浮世絵の収集や日本画への挑戦によって、画域を大きく拡げました。

 本展ではそうした劉生の画業を「初期」「肖像画」「麗子像」「静物画」「風景画」「日本画・版画」といった主題ごとに切り取り、それぞれのテーマの深化と展開を追います。劉生が短くも激しい生涯の中で追い求めた「実在の神秘」とは何であったのかー代表作を含む約90点から探りたいと考えています。

 

展覧会期:平成30年7月21日(土)~9月2日(日)

開館時間:9:00~17:00(月曜日休館・ただし8/13は開館)

主催:豊橋市美術博物館、中日新聞社

観覧料:一般・大学生1000(800)円 小・中・高生400(300)円

*( )内は前売りまたは20人以上の団体料金。前売り券は豊橋市美術博物館、豊橋市二川宿本陣資料館、豊橋市役所じょうほうひろば、チケットぴあ、サークルKサンクス、セブンイレブンで7/20まで販売。(Pコード769-054)

*「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」のいずれかをお持ちの方は観覧無料。

*「ほの国こどもパスポート」で東三河在住または在学の小・中学生は観覧無料。

*豊橋市在住の70歳以上の方は割引料金(400円)でご観覧いただけます。

《二人麗子図(童女飾髪図)》1922年 泉屋博古館分館

 《静物―赤りんご三個、茶碗、ブリキ罐、匙》 1920年 大原美術館

関連行事

スペシャル・トーク 岸田夏子さん〈画家〉をお迎えして

日時:7月21日(土)14:00~
会場:1階講義室(聴講無料)
定員:80名(当日先着順)

 

夏休み親子ツアー 麗子像の謎を追え!

日時:7月29日(日)/8月11日(土)14:00~
対象:小学生と保護者(定員30名)
※要申込(7月3日より電話受付)・観覧料が必要です

 

ナイト・ミュージアム 誰もいない夜の美術館を探検します

日時:8月3日(金)/8月17日(金)18:30~
対象:小学生以上(定員30名)
※要申込(7月3日より電話受付)・観覧料が必要です

 

ギャラリートーク

日時:8月4日(土)、8月13日(月)14:00~

※申込不要・観覧料が必要です

 

美術講座 劉生の写実~草土社時代を中心に

日時:8月19日(日)14:00~
会場:1階講義室(聴講無料)
講師:担当学芸員

岸田劉生展チラシ(表)

岸田劉生展チラシ(裏)

 

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